2009年9月20日日曜日

チャルスバルークより(旅初日)






アラスカ南西、飛行旅(1日目)

Chuathbaluk

という全く読めない村にやってきました。
場所はここです

タイトルのように「チャルスバルーク」と読むそうですが、
これが最初は、村人に聞いてもなかなかわかりませんでした。
ユピックエスキモーが大半の(一部、アサバスカンもいる)内陸部の村です。

前後しますが、本日の飛行は

フェアバンクス

ニコライ

マググラス

チャルスバルーク(ここの学校泊)

で、総飛行時間は、たぶん5時間半ぐらい。長いフライトでしたが、日本人にはあまり知られていない大河であるKuskokwm river(カスコクウィム川)沿いの黄葉飛行は、時が経つのを忘れてしまう美しさで晩秋の一人旅でも寂しくありません。

当初はニコライの友人宅で泊まるはずだったのですが、その友人、ムースハンティングでマッキンリー西麓に行ったっきりで帰ってこないとのこと、彼はハンティングガイドなので、まだムースが獲れていないということなのでしょう。ニコライには帰りに立ち寄ることにして、その後は一気に現在地まで飛んできたというところです。

そして、この人口約100人ほどのネイティブ村、チャルスバルーク!
なんと、皆さんの優しいこと。

まずは、タバコを吸いながらバギーを運転している女の子二人(推定10歳ぐらい?)が声をかけてきてくれたので学校まで乗せてもらいました。学校の先生と出会って仕事の後、スムースに学校宿泊を許可してもらい、これも嬉しい限りです。仕事を終えた後に歩いていると、村人さんが「今朝獲れたムースがあるから食べにきなさいよ」と誘ってくれたので喜んでその人の家へ。玄関には、ムースの生首があり家の中は解体作業中の大家族10数人が所狭しと並び、せっせとムースの肉を解体していました。若いのは3歳ぐらいから、年寄りは80ぐらい??まで。写真のおばあちゃんは、エスキモー語で挨拶をしてくれました。頂いたディナーはライスとムースのフライ。これがジューシーでめちゃ旨い。ちなみに肉のフレッシュとは、獲れたてホヤホヤということです。彼らにムースの解体と食べる部位について聞くと、体の部分すべてを食べるということで、それについては非常にプライドを持っているようでした。「特にマーローという骨の髄がうまいんだ」、と中年の男性が舌なめずりしていたのは、印象的でした。

サブシスタンスという言葉があります。
これは土地のものを自分たちで獲って食べて生活を成り立たせるということを意味するようですが、このネイティブ村の人たちの喜びに満ちた収穫と家族愛にあふれた光景を見ていると、現代の我々が失ったであろう「とんでもない大事なもの」の存在を認めざるを得ないような、そんな気持ちになったりします。

とにもかくにも初日から印象的な体験で、実にほんのりと幸せな気持ちです。アルコールによる化学作用なしでも幸せになれれば、人生すてきです。

これも独りの旅だからでしょうか?

写真上:相変わらず村の子供達の笑顔は素晴らしい
中央:喜びに満ちた作業であるところのムース解体、おばあちゃん嬉しそう!
写真下:ロシア系、タマネギ御殿

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