2011年5月22日日曜日

田淵義雄さんと田舎暮らし

20代の頃、長野に住む「田舎暮らし作家」(たぶん)の
田淵義雄さんの本をずいぶん読んだ記憶がある。

氏は、なんというかプロフィールを読めばわかるけど、
そのままの自由な気風でエッセイなどを書く。

絶対にBe-PALとか、
そのへんの商業に魂を売っているアウトドア本(そのままんやな)
は似合わない人で、、好印象。

まあプロフィールを抜粋してみよう。

「田淵義雄」
1982年、日本一標高の高い信州の山里に居を移して、都市生活逃亡者の先鞭をきる。以来、サステーナブル・ヘドニスト(持続的快楽主義者)を標榜しながら自給自足的田園生活を実践。孤立無援をおそれず自分らしく生きたいと願う人たちに、幅広い人気を持つ自然派の作家であり、また園芸家、薪ストーブ愛好家、家具制作者。


自分がサラリーマンで辛かった頃は、
彼のエッセイ本を夜に読むのが、最高の救いだったりしてた。

薪ストーブは最高の相棒だ、とか、
カメラよりも双眼鏡の方が優れて趣味的だ、とか、
都会で金を稼いであくせくするより、
田舎の森で貧乏に暮らすほうが高尚だ、とか、
薪割りとキャベツ作りは、最高の仕事だ、とか。

そんな本音を読まされると、
ウソだらけの世界である日本の会社を辞めて、
本当に田舎に暮らしたくなったものだった。
まあ、本当に辞めたけど。

そして、自然派人間必読の古典である
ヘンリー・D・ソローの「The Life in the woods」(森の生活)
を知ったのも彼の著作から。

しかし、それでいて、野遊び道具に対する造詣も深く、
マニアックだけど実用的な視点がまた面白い。
彼の道具に対する考え方にはかなり影響を受けて、
いまでも渋くて良いアナログな道具を
買って長く使うクセがある。

ツアイスの双眼鏡とか、ゾンメルスキーとか
オプティマス8Rとか、BOSEのWaveRadioとか、
ハンティングネットコンプリートとか、
まさしくその影響である。


いま、氏の本を読んで影響を受けてから数十年、
田舎で薪ストーブにあたりながらこれを書いているが、
夢がかなっているんだろうか、、
うん、たぶんそうなんだろう。


でもしかし、なんだか、おかしな話、
浮ついた気持ちもいっぱい・・

矛盾しているかもしれませんが、
私は定住できない人間なので、
暖かくて落ち着く家は欲しいけど、
「この家に残りの人生ずーっといなさい」
といわれると、
逃げ出したくなるタイプでもあり、
あと20年は、逃亡生活を続けるんだろうなと。

しかしながら、ニセコはいいところです。
春のニセコは、それはのんびりとした活気があって
気分がいいもんです。
それらは雪解けの羊蹄山に象徴されていたりするんでしょう。
毎日、羊蹄山を眺めながら
朝を迎えるのは素敵なことで、これが永遠でもいいかも・・

その意味、定住とは恋愛であり、また諦めでもあるんでしょうね。
それじゃ結婚と一緒か・・失敗なきよう(一部の方失礼)


なんか、田舎賛歌みたいになりましたが、
理想は、都会も含めて世界の至るところに別荘でしょうか。

アホな夢を語りつつお休みなさい。



p.s.しかし田淵氏、薪ストーブ愛好家っていうのが肩書きになるのは凄い。
俺も「ツアイス双眼鏡愛好家とか、焚き火の前でロッキングチェアーモルト愛好家」とか肩書きにしてみようかな。

2011年5月20日金曜日

人生は2,3回ぐらい楽しみましょう

今日久しぶりに10キロ走ってきた。
よい汗であった。


走りながら唐突に、

人生は、おおまかに2回ほど楽しめるな、と思った。

20才を人生基点として(それまでは、未人生である)
60才までを実稼働期間とすると、
20年+20年で2回ほど人生を楽しめる。

つまり40才ぐらいで一度それまでの経歴を白紙に戻す。

その後の20年は、
まったく違うことにチャレンジする。
それを40~60才のあいだで楽しむ。

40才付近の境目は、けっこういい線ではないか。
家族がいたり、子供がいたりでそれはそれで
大変だが、それがまたよく、
家族を巻き込んでしまえばよい。
20代前半の浮ついた感じとそう変わらないだろう。

60才までの稼働期間というのは、
いささか短いような気もするが、また飽きたら
次の20年を設定すればよい。


日本では、ひとつのことを長くやっている人が
貴いとされるが、それって飽きないだろうか?

そして飽きるところには腐敗が進み、
権力が発生してイジメが起き、泥沼的な閉塞感が漂って、
誰も本音を言わなくなる。


自分の知っている「数少ない面白いオジサン人たち」は、
世界中で、いつもなにか違うことにチャレンジしている。

そして、しかもそれは趣味ではない。
命やメシの種・・
そう生活そのものを賭けたチャレンジだ。

振り出しに戻すのは、すごく楽しい。


さて、次の20年は何をしましょうか、
同年代の皆様!