2007年12月22日土曜日

ヒトリ、オンネトー

仕事でひとりオンネトーへ

オンネトーに隣接する小山に登る。
アカエゾマツ森の向こうに見える雌阿寒岳と阿寒富士が美しい。

頂上には、表面霜が・・・

表面は、ガラスの破片みたいなものが
キラキラ散らばっている。

これは大変めずらしい。
一冬に一回見られるかどうか。
以前、雪崩講習会でそう習ったのだけれども
雪崩の科学的根拠である「弱層」を作る元凶でもあり。

「雪は天からのお手紙」
と誰かが言ったか、言わないか。

今冬は妙に雪崩関係がおおいな。

氷結しているオンネトーに降りてみる

湖上の足跡は動物だけだったので人間一号に。



その後、摩周湖外輪へ。午後3時の風景









夕日のシーンは、飛べなくて辛かった
12月のアラスカを思い出してしまった。
冬の道東は、どこかアラスカに似ている。
今ごろ、みんなどうしているのだろう・・



降りて屈斜路湖の温泉、川湯へ。

キラキラが、名物足湯を素敵な空間にしていた。
ああ、もうクリスマス。
空のブルーが強烈
(このカメラ、暗さにホント強い、手持ち撮影なのに)

観光客の少ないさびれた温泉街も、ちょっと輝いているね。


1人で感じる道東は、-19℃の寒さもあいまって
強烈にアラスカへの郷愁を感じた。

でも、そんな寂しさも悪くないよ。

みんな、今ごろしあわせかな・・

2007年12月11日火曜日

テレマークスキーのススメ

倶知安の
あいかわらず深々と降る雪のなか
裏山へ初滑りにいってきました。

家は街中
商店街をテレマークスキーで
ひょっこらと歩く姿は、
スキーの街、倶知安でも少し浮いた感じ。
だってスキーが「八甲田」ですから。



10分で裏山のふもとに到着。
その後、もりのなかへ分け入って
どんどん頂上を目指す。
スネぐらいまでの新雪ラッセルを約1時間。
ヤッケの内側から熱気がでてきた
冬山でしっとり汗をかくのはきもちいい。

振り向くと太陽が木立の向こうから顔を出していた。



頂上から倶知安の町並みを見下ろし
スキーのシールを外す。
待望の今年初滑り。
森に積もったパウダースノーが
テレマークの板を持ち上げて快楽の浮遊感を作る。

近代テレマークスキーというのはちょっと不思議な乗り物。
もともと踵がフリーなクロスカントリースキーを
滑走用にしてみようと、コロラドの面白いアメリカ人が
70年代にリバイバルしたもの。
はっきりいって前後、上下ともに不安定な最悪の乗り物だ。
さすがアメリカ人。

だがその最悪の不安定さのなか
最高のパウダーに巡り合えたときに感じる浮遊感は、
たとえそれがアルペンスキーやボード
のスピード感に劣るとしても
不安定だからこそ感じるその満足度・・
それは新雪滑走という種の遊びの中で
格別なものだとおもうのです。

浮いているときの、もう何もいらない!という幸福感。
頂上で踵を固定しなくていい、という気持ちよさ。
でかいスキー場に意味を感じなくなるほど楽しめる裏山のちいさな幸福。
本当の幸せは、じつに身近なところにあるものです。
そう、一日数千円ものお金をリフト券に費やさなくても。

テレマークスキーは、自由の翼。
冬という無味乾燥な世界をガラリと
天国に変えてくれる魔法の板。
(だけど、俺は相変わらずめちゃくちゃヘタですが・・・裏山特訓!)

テレマーク はじめてみれば 泥沼化

意味が分かんない人ゴメン!

2007年12月8日土曜日

たった一台のカメラという機械がもたらすもの

帰国してから3ヶ月、執筆の毎日で
なかなか抜け出せず
気晴らしでカメラの話が多いですが
今回もそうです。
おもいっきりストレス解消、おつきあいを。

それにしても、今回の出版で
写真の選別をしているのですが
以前使っていたD200の性能の高さを再認識してしまいました。

操縦しながら、ハッとする風景を見たときに
カメラを構えるわけですが
そんな忙しい中、よくこのカメラ
しっかりと風景を切り撮ってくれたもんだなぁ・・と
ひとり写真の選別をしつつ感慨に浸っていました。
マイナス40℃の上空でもなんとか頑張っていたかわいいやつ。
「極北飛行」はD200の作品集でもあるのだなと。


アラスカの風景を水彩画のようなタッチで
切り撮ってくれたD200は絶対に下取りなど出せません。
これがカメラに対する愛情というものでしょうか?


そして期待のD3

北海道こってりみそラーメンの試写です

ISO1600


ISO3200


ISO6400


ISO12800


ISO25600


全部、同じの写真じゃないか?
いえ、そうではありません。
撮影時の感度を1600から25600まで段階的に変えています。
ISO6400までは、変化がよく分からず素晴らしいノイズ耐性。
12800から薄味?になるような変化がありますが
25600でも三丁目の夕日チックな雰囲気で嫌いじゃないです。
ISO25600でも明るい条件のいい場所であれば、
スナップ程度には使えそうです。
またそれが「味」だといえば納得の画質かも。

私は高速移動体(飛行機にのっているときの風景やスキーヤーなど)の手持ち撮影が多いのでこの性能は大歓迎。シャッタースピードが稼げるのは大きい。
なにより飛行安全にもつながる。機材自体は高いけれど・・

ニコンのD3高感度の記述を以下に抜粋します

この高感度撮影時の高画質は、これまでとらえようもなかった暗い被写体の撮影を可能にするだけでなく、それをどのようにとらえるかという表現の自由度までも拡げます。高いISO感度に設定して、スポーツやアクションシーンを平然と高速シャッタースピードで撮影する。そして、予想もしていなかったような高画質な画像を得る。そのとき、従来の画質の問題をクリアーしてしまったD3の高いISO感度で撮影した画像が、いかにすばらしいかを再認識していただけることでしょう。

その他、
フルサイズ9コマ/秒、DX11コマ/秒
防塵防滴、AF51点測距、広範囲なダイナミックレンジ
魅力的な14-24mm超広角防塵防滴ズームレンズ・・
風景を撮るときに14mmの広角はうれしい。
冬山やアラスカのスケール感をそのまま撮れるのではないかと。
本当に私にとって革命的なカメラです。

第二弾のアラスカ本や
北海道パウダースキー本からは
写真が変わっていることを願いたいものです。



しかし出版ってしんどいけれどすごく楽しいものです。
こうやって本にする以前、
さらに撮影の以前の段階から
あれこれ考えるのは、とてもエキサイティングだし自由を感じます。

では、執筆に戻ります。
しばし執筆からの逃避日記に
おつき合いありがとうございました。

撮影訓練




感動さめやらず、、
新型カメラの性能テストは
車の運転最中にもコツコツと続きます。
(性能テスト=オモチャいじり?もしくはカメラに操作されている?)

車の運転中に一眼レフカメラを操作するということは
道交法で禁止されているかどうか分かりませんが
これは飛行機を操縦しながら
アラスカの風景を撮影する訓練でもあるのです。
外を見ながらカメラのAFボタンやダイアルを操作する訓練。
いや・・実はコレ、楽しいので遊びなのですが。

この遊び(訓練!)は戦闘機操縦の感覚に似ています。
カメラのスイッチは右手10、左手13
戦闘機のスイッチは右手5、左手10ぐらい?
一眼レフのファインダーは戦闘機のHUD(Head Up Display)のよう。
(あのTop Gunに出てくる敵戦闘機をピーッと捉えるファミコンの画面みたいなやつです)

そんな事をしていると
写真のお仕事が舞い込んできました。

内容は、B2サイズの氷河の写真依頼で
心の琴線にふれるコピーとその写真で読者に環境問題意識を促し
新聞の折り込みに入れて啓蒙するというもの。

電話で「B2サイズってどんな大きさですか?」と
思わず聞いてしまいました。
新聞の見開きサイズだそうです。絶句!
大一番のお仕事になりそうです。

使用写真は、僕のアラスカの中で一番好きな写真の焚き火のやつです。
D3購入で、活気づいてきた?(だといいのだけれど)


写真上:Nikon D3 ISO6400 Nikkor 14-24mm F/2.8G ED 中山峠のトンネル
写真下:Nikon D200 ISO100 Tokina 12-24mm F/4 アラスカの氷河湖ほとり

カメラも新旧交代というところですが
以前使用していたD200は手放すつもりもなく
スーパーサブとして頑張ってもらいます。
アラスカで共に耐えてくれたカメラですから愛着あります。

2007年12月5日水曜日

雑誌掲載のお知らせ


「航空旅行」ハンドブック '07-'08

という月間エアラインの増刊号雑誌にフルカラー5ページで
ハスキーと私の活動が紹介されています。
内容はまだUPするわけにはいきませんので
本屋さんの航空関係の棚で是非ごらんください。
よろしければ、ご購入も!

題名は
グレイシャーオンザロックはブッシュプレーンで
究極の自由旅行アラスカの大自然を飛ぶ!」

正直、こんなに大きく取り上げられるとは思っていませんでしたので
ちょっと感激しました。

2007年12月3日月曜日

オーロラ空撮可能か?Nikon D3導入




大雪山系の山に行ってきました。

でも今回は、NEWカメラの話。
とうとう我が野営飛行映像舎も
ニコンのフラッグシップモデルを導入することになりました。
その名も「Nikon D3

このカメラを
その冬山に持ってゆき
描写性能、耐寒性能、高感度性能などをテストしてきました。

うーん、信じられない・・すごいカメラ。

いままでの一眼デジタルカメラ(フィルムでも!)では考えられない
超高感度撮影が可能になんです。
どのぐらいまでが可能かというとISO6400までなら常用可能
増感すればISO25600まで撮影可能というモンスター。
これは一体どんなことが出来るのかというと
極端なことを言えば
オーロラの撮影を手持ちで出来てしまうということです。
だから、ハスキー飛行機で
飛行しながらオーロラ撮影しよう!なんてことも可能かもしれません。
来年のテーマになりそう。

とりあえずISO6400そのままの写真(加工していない)を
作品をUPしますので見てみてください。
こういう光の少ない場所でのノーフラッシュ撮影は
いままで撮れませんでしたので驚いています。


作品名「山飯場」