2008年11月26日水曜日

充実黒岳

この時期(11月の3連休)は、冬山の始まりです。

昨年のカミホロ山雪崩事故で4名の犠牲者がでたことに鑑み、
今年は場所を変えて大雪山の黒岳に登ってきました。

黒岳は7合目までリフトで、すいすいといけちゃうのですが



ところがどっこい・・


数m前のメンバーも霞むような猛吹雪。

だがなんとか山頂にたどり着く。


その後、下り一瞬のパウダーのために
アホみたいに長くて太い板を背負って、一路黒岳石室(いしむろ)に。
今夜は、黒岳で山中泊です。


強風に吹き飛ばされないよう、
顔が凍傷にならぬよう、
場所を見失わないよう、
要するに死なないように、

この危機感というか高揚感が
人間を人間たらしめているのだ・・・と
最近デスクワークが多い自分に言い聞かせつつ、
冬の猛吹雪によって覚醒しつつある自分の体を感じながら
冬山を歩くのはいいものです。




なんとか寝床である石室(いしむろ)に到着して暖かい宴会、、
しかしあまりの寒さと疲れで7時にはお開き&睡眠!!


翌日・・
またまた吹雪の中、なんとか黒岳山頂まで戻り
そこから滑りだす・・・・ん?

最初に滑ったメンバーが雪崩の兆候を感じた!ので、
全員スキーを脱いでツボ足で、斜面を降りることに。

そう、スキーで滑ると斜面に与えるインパクトが大きいので
雪崩を起こすことになりかねないため、もっとも安全といわれる
ツボ足で、斜面を下るのです。

あぶない、、な。


ちょうど一年前の11月23日はカミホロの雪崩で4名死んで
その現場にいた我々は、何かを学んでいるはずであり、
少なくとも危険を感じ、判断し、出来る限り安全に行動した
このメンバー1人の行動は素晴らしいといえます。


そうして、
危険地帯を越えた先にあるものは・・・
おいしいパウダー!!









うーん、シーズン中でもなかなか味わえない
胸パウダー(顔パウダー?)

株価に一喜一憂する世の中で、
山の粉雪に浮かぶのは大変愉快なことだ。

死の恐怖と生の歓喜が同居する冬山。

死を斜め後方ぐらいに感じていれば、
納得する生き方が出来るかも。


ちょっと軽い言い方かな?

2008年11月19日水曜日

飛び方は生き方

爆笑問題の日本の教養

という番組がNHKの火曜夜11時からやっていて
これがおもしろい。

爆笑問題が、世界水準にある学者たちの研究所へ行き
いろいろとその学者さんたちに噛みつくのですが(特に太田)、
最近のテレビにはない多くの刺激がこの番組中にはあったりして
目が離せません。

昨日のプログラムは、

“空を飛ぶ”とは、どういうことなのか?人はなぜ“空を飛ぶ”ことに憧れるのか?世界の航空機の設計理論の礎を築いた航空力学の第一人者・東昭に、爆笑問題が迫る

というものだったのだけれど、出てきた研究者は
トンボを捕るのが大好きな80歳のおじいちゃん。
どうやら昆虫の飛び方を研究して航空力学に応用したようで
蝶やらトンボの飛ぶ話が多かった。

太田の「蝶とトンボではなぜ、羽の形が違うんですか?」という質問に
東先生は「それは、生き方が違うからなんです・・」という実に興味深い
回答をしていた。
その後、「飛び方は、生き方」という絶妙なNHKのキャプション。

考えさせられる話だな〜


生き方によって、飛び方を変えてみたい。
羽はないけれど生きる糧として
人間は技術を持てるわけだから、言い換えると

技術は生き方=仕事は生き方

と言うふうにもなるか。


とにかくこういう強烈な番組はウエルカムで
もっと増えてくれればなぁ、と思いつつ
しっかりとお笑いも見てしまう生活、日本っていいですね。

写真家的生活




最近、写真の注文が多い。

先月の札幌写真展から一ヶ月「どうせ誰も買わないだろう」と思いつつも
HPで写真の販売ページを作ったら、
あれま・・有り難いことに結構買う人がいるのですね。

写真家ではない、といつも言っているのですが
写真を売る時点で、ちょっと意識を変えなきゃだめだな、、と
今回の注文を承るようになってから思うのでした。

思うに、写真家とはどういう人を言うのだろう?
と昔から思っていました。

「自称写真家という人間はアラスカによく来るよ、
ボクはそんな人たち100人以上と会っているよ」
と、しろくまの安藤さんから聞いたことがあるけど

photographer、写真家という定義はなんなのだろうか?


思うに、僕が出会った写真家っぽい人は、みんな
外の世界をウロチョロしている行動派であることが多く
そういう人たちは、カメラはどうでも良くて(それは言い過ぎか?)
とにかく興味のある場所や人の所へ行くことを第一に考える。
写真を撮るというより、自分の目を新しい場所へ移動させる
という感じかな。

よく写真家に弟子入り・・とか写真学校入学なんて話を聞くけれど
そういう行動派写真家の友人たちを見ていると
写真術を勉強する前に行動術を学ぶ方が、良いような気がします。
(もちろん写真の師匠や学校では、そういうことを含めて教えてくれるのかもしれないけれど)

まず、動くことから始まるのが写真家であるならば、
そうであってもいいかなと、自分のセンスを無視して思うのでした。

販売写真のレプリカ?載っけておきます。
よろしければどうぞ。
http://talkeetna.jp/autores/photo_order.html

2008年11月14日金曜日

アラスカネイティブビレッジ集

いままで自分の飛行機で飛んだアラスカ村々の
データベースなるものを作りました。

こんな感じで、村の場所と名前を地図で分かるようにし、
村の空撮写真も載せております。























以下の写真のように
右上の選択ボタンで村を選ぶことができます。





















いろんな村に自分の飛行機でいったことを風化させないために
やっと作ったデーターベースで、ちょっと嬉しいです。
(全く関係ない話ですが、いままで使っていたWeb製作ソフト「Go Live CS」がバージョンアップ打ち切りとなり、仕方なく将来のことも考え帰国後から「Dream Weaver CS3」に乗り換えて(購入して)製作した第1弾がこのHPなんです。しかしシステムを変更するのは、体力と気力がいるとんでもない作業です・・・・自営業、独学の辛さ! 外注するほど財力はないし、全部自分でやらなければいけない私っていつまで体力持つのだろうか?と愚痴をこぼす今日この頃です・・・)






















いままで飛行機で何カ所行ったのかを、アバウトに数えてみると
55カ所・・・・でした(赤点=ネイティブ村、青点=その他)
意外と多いのか、少ないのか・・・しかし記録を争うわけでもないので
そんなことはどうでも良く、大事なのは「何を感じるか?」もしくは「生きて帰る」
はたまた「他者にきちんと伝える(このHPや他の媒体で)」ということであり
手段に埋没することの無きよう、日々作業中です。
(ん?何を言っているのか分からなくなってきた・・・二日間ぶっ通しで作ったので疲れています)


まだ基本的な情報しか載せていませんが
これからぼちぼち村の詳細についてUPしてゆこうと思います。
(というか旅の記録ですね)
大事なのは、記録だけでなくストーリー。
そこら辺の味付けは、今後お楽しみに。


さて!ビールを飲みます。

2008年11月9日日曜日

東京滞在

現在、東京に滞在しております。
来年行なう予定の写真展の調整や各種イベント出演に関する話し合い、
そして応援してくれる方々とお会いしたり、、と実に実り多い2日間でした。
実はもうすぐ飛行機で北海道に帰るのですが
今回の滞在で実にいろんな方の、その企画という名の、
やろうとしている事への情熱に触れることが出来て、
普段はニセコの田舎でノンビリ執筆している自分には大いなる刺激となりました。

思うに、こういう情熱に触れていないと
人間ってダメになってゆく、というか、
情熱こそがやはり原動力と再認識するわけで
今回そう思わせてくれた
東京の皆さんには本当に感謝の気持ちで一杯です。
(そして今回会えなかった皆さん、また次に会いましょう)

東京などで、その途方もないビル群の大きさや人の流れを見ていると、
いったいこの得体の知れない動きというか、パワーの源はなんなのだろう?と思うことがあります。
よく無機質の象徴みたいな表現で済ましてしまう東京ですが、
いやいやこの街は、多くの情熱が飛び交うステキな場所なのだ、と
東京でそれぞれの夢を叶えようとしている人達に会うたびに思うのです。

そういう意味で、これからも
全体で語らず、個の情熱に触れていたいな、と思っています。