2010年5月7日金曜日

フェアバンクスにて


愛車F-150・・・故障が怖い(笑)

フェアバンクスは、昨日雪が降りました。
日中の気温は、マイナス2~3度ぐらい。

北海道でもたまにこの時期、雪が降り気温が下がりますが
その感じと同じ一時的なもので
概ね北海道の春に準じた暖かさです。
道民の方は、何となく理解して頂けるかと思います。


さて、メインイベントである北極圏カリブー撮影飛行ですが
カリブーの移動は現在ブルックス山脈を越えたあたり、

しかもブルックス山脈より北のノーススロープという場所では
まだまだ雪が残り、川は結氷しており、
ベースキャンプ予定地では水が使えずと言う状態で、

同じアラスカでも緯度によって大違いの天候です。

ブッシュ飛行機ハスキーは、どんな場所にでも行けますが
地上に降りると弱いもので、燃料の補給と
比較的穏やかな天気でなければならない宿命があります。
だから、まだ待ちの状態が続いています。
理想は6月スタートと行ったところでしょうか。
アラスカのブッシュパイロットが稼ぐのも
たぶん5月下旬あたりからでしょう。

なぜこんな早い時期に来てしまったのか謎ですが(笑)
ともかくこう言う時は、地上で遊ぶに限ります。



一昨日は、フェアバンクス郊外にあるマーフィードームという場所へ
昨日は、その近くの森にウサギ狩りに出かけました。


ベタ雪のなか寒い思いをしながら、白樺とスプルースの混合林を
歩きましたが、ウサギは現れません。

しかし、極北の半ツンドラ大地の上を歩いていると
そのフカフカとした感触が夢見心地で、
本来肥沃ではないはずの極北の土地に
鉄砲持って歩いているだけで魅了されている自分に気が付きます。


動物の気配を感じつつ森を徘徊する

これが私のアラスカで最も充実した時間です。


私は、ただ森を歩いて誰かとお喋りしながら歩き頂上を目指すより、
緊張の糸が張り詰めた中、
いるかどうか分からない動物を探すために
ひたすら水平を移動するほうを好みます。


その意味、私にとってアラスカの魅力とは飛行機から眺める景色だけでない、
もっと肌で感じる地上の感触こそが、アラスカの魅力だと思っています。



狩猟と飛行のどちらをとるか?

と意地悪な質問を以前にされたことがありますが、
私は、即答で「狩猟」と答えたことがあります。


それは、

狩猟が意とした行為=目的

であるのに対して、

飛行は移動の行為=手段

だからです。


飛べればよいという考え方は、従属的な人生の悲哀です。
飛んで何をするのかが回答であるのですが、
そこら辺を知る操縦士は残念なところ、あまりいません。

飛行に限らず他のことでも、
若い人たちには、資格や自分が有利に生きることの作業以外に
自分なりの目的を模索して欲しいものです。

資格は手段であって満足を得るものではないのですから、
資格で有利になろうとか・・・そういう
日本の大人達がいうことを聞いてはいけませんよ。



長くなりました・・
他の、アラスカ情報を流しておきましょう。


北極海の町、バローではクジラが結構捕れている様子です。

フェアバンクスを流れるタナナ川は、テスト飛行の際に見ると
すでに解氷していました。

ユーコン川は、イーグルまで解氷しつつあるそうです。

ベーリング海から北極海にかけての海氷は、まだまだ残っている様子です。


まだ地上の時間がありそうなので
ちょっと北極圏までドライブに行こうかと考え中の湯口でした。

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