2011年8月24日水曜日

ニシンの大群

下の写真は、2010年の6月にベーリング海のUnalakleet〜St.Michael間の海岸線沿いを飛行した時に撮影した不思議な・・まるで白い絵の具をぶちまけたような海岸の光景である。

これは一体何だろう?? いつもながら飛行旅が終了したあと、Dr.トンネルマン(吉川教授)に写真を鑑定してもらって、その正体が分かった。それは、ニシンの産卵期に見られるオスの精子であるらしい。この現象を日本では、


群来(くき) と呼ぶらしく、

以下、netから抜粋。

ニシンが産卵のために大群で押し寄せる「群来」と呼ばれる現象は、海面が乳白色に染まっるもので「群来」は、産卵のためにニシンが大群で押し寄せ、オスが出した精子で海水が白く濁る現象である。


もちろんオスの精子があるということは、メスがそこに産卵しているということであるだろう・・・ということに気が付いて、非常にお世話になったS子さんにアラスカで見せてもらった写真があるのを思い出し、さっき必死になって捜したのが以下である。

2009.9.6フェアバンクスにて撮影

ニシンが昆布に卵を産みつけたもの子持昆布と呼び、珍味としてそのまま食べたり、寿司ダネとして利用される。(wikiより)


なるほど写真のニシンの卵は昆布にくっついてはいないが、なにか違う海草に産卵されたモノであろう。これの味はあまり覚えていないが、とにかくアラスカのしかも内陸部であるフェアバンクスで子持海草?いわゆる数の子モドキを食べられたことは、いまさらながらオドロキである。今写真を見ると「ゴクリ」!


今でも北海道の南西部、江差町などを尋ねれば、昔栄えたニシン御殿などの観光名所があったりするが、その時代に北海道を飛べばこの景色が見られたのか・・・と思うと何とも感慨深いモノがある。


いまや、北緯64°の6月にニシンの大群の「群来」を至るところで見るとは、色んな意味でニシンの住むところが変化したのでしょうね。

最近、北海道の漁港の岸壁でニシンならぬイワシを大量に釣り上げている自分としては、思わずにっこりなお話しでした。

p.s.北海道では、2月に群来」が見られることがあるようです。なぜニシンの群来」は北海道で2月、アラスカは6月なのか調べてみると面白そうですね。

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