2009年7月9日木曜日

「動物行動学」

アラスカ準備で四苦八苦・・
来週の月曜日出発です。でもまだ何にもしていません、いつものことです。


準備1.伸びに伸びきっただらしない髪をザックリ切り落として短髪に、やはり男はスポーツ刈りだ。

準備2.所有している2丁の散弾銃を石狩の銃砲店に預ける。店長に最近の熊が冬眠しない理由などを聞いて、なるほど・・・・と思う。要するにエゾシカが増えすぎて冬眠する必要がなくなったのだ。あと店にいたお客さんに「アラスカですか?いいな、ブラウンいるでしょ」と聞かれてブラウントラウトか?と一瞬思った自分が恥ずかしかった。もちろんブラウンベアのことである。

準備3.一年間酷使したD3とD200、HVX200をメンテナンスに。ついでに壊れた三脚の修理確認も。一般写真家では、考えられないカメラの使い方をするので本当によく壊れないものだと感心する。ちなみにビデオのP2カードが32G増えて、合計48G、これで53分のスローモーション映像が撮影可能に。カジ君は喜んでくれるだろう。

今日のトピックとして、
特に鉄砲屋さんで聞いた店長さんの熊の話は、面白かった。

「熊は、冬眠前に一度凍ったしわしわのヤマブドウを食べるのだけれど、それは冬眠中に糞が出ないように「つっぺ」するからなんですよ、でも最近そのヤマブドウを食べたあとに増えすぎたエゾシカも食べちゃうから、下痢しちゃって穴の中でおとなしくできずに、外に出ちゃう。それが冬眠しない熊なんです。」

なに?それでは冬期の狩猟期間中でも熊がいるということでは・・・?


午前中、倶知安の床屋さんで聞いた猟友会会長さんの話も面白かった。

「湯口君、オス熊は母親と一緒にいる子供の熊を食べることがあるんだよ。それは子供を喰われた母熊が発情するというシステムがあるからなんだ」

「湯口君、知床の熊は、赤っぽくなかったかい?色がついている熊たちには理由がある、それは地形的に密集している場所での交配で血が濃くなった結果なんだ、要するに近親相姦が多いんだよ」

「広い土地を自由に動き回る熊は真っ黒だ、でも狭い土地で生きざるを得ない熊は色つきだ、よく覚えておくんだよ」


なんと、どれも人間社会に遠からず・・・の話である。


「動物行動学」という学問がある。

自分はこれに昔から興味があった。要するに動物も人間も同じ基準で行動するだろう、という考えが心の奥底にあったからだ。

で、狩猟はその学問の頂点にある行為だと思っている。
(これは気象予報士よりパイロットの方が気象現象を知っているというのと似ている)

動物を知ることは、人間を知ること。
動物を知ることは、自然界を知ること。
動物を知ることは、おのれを知ること。


狩猟界へのいざない・・・ですな。

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