2010年9月1日水曜日



白神山地へは、弘前から西目屋村と言うところへ
車で向かい、そこから入渓してゆきます。

そこから、目指す場所へ歩き出すのですが、
白神山地には、これといって高い山はありません。

最高峰は向白神岳(1,243m)ぐらいで、
われわれ登山家の意味する
「白神山地に行く」は、
=「沢を歩き巡る」という意味になります。

山に登ると言うよりは、

広大なブナ林を水平に旅する

とうことですね。

白神の沢登りは、

川を上流へ遡ってゆき(遡行)、
その川の水が流れ出る最初の場所(源頭)までをたどり、
尾根を越えて、反対の沢へまた下り、
次の源頭部を目指す、

という歩き旅となります。

沢づたいの歩きは、もちろん道や標識などは皆無、
しかも水がなくなり、ヤブが濃くなる源頭部は、
自分の居場所が分かりにくくなる場所です。


尾根を越える前の源頭部での読図は、慎重になり
コンパスと国土地理院の1/25000地形図を
頻繁にチェックするようになります。


そして、その途中で出てくる、手強い滝やガレ場。
これを越えるためには、
ロッククライミングのようなスポーツ的登りはしませんが、
確実でケガをしない登攀能力と確保手段、
そしてスピードが求められ、
パーティー全員のクライミングにおける総合能力が問われます。

全身を使いながら行動し、
常に自分の居場所を確認しつつ、
パーティーのことを考えながら
目指す場所へ突き進む。


基本的に道が整備されている夏山とは全く違う
世界を味わえるのが沢の醍醐味です。
写真のように、時には泳がねば先へ進めない時もあります。

さらに沢は、キノコ、岩魚、ヘビ(たまに食べるウマイ!)があって
それを現地の焚き火で調理して食べるという快楽的
自給自足行為が現場で出来るので、やめられません。
(白神では、これら行為は禁止されていますが)

最近は、沢+狩猟をミックスしてみようかと
考えているところです。

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