2010年2月6日土曜日

写真集打ち合わせPart2

金曜日、札幌にて二回目の写真集の打ち合わせ

アラスカ写真集の出版についてのコンセプト、
というか、訴えたいことを
デザイナーさん、プロデューサーさんと私3人で
話し合ってきた。


今回の出版で訴えたいこと 
とは、どんなことか?


それは、三人とも

すべてが安直になってしまった世の中へ対するアンチテーゼ

であった。


便利便利、誰でも簡単にできる・・お金さえあれば
という世の中に一石を投じたい、
私の中ではそういう理解。


確かに最近の事例を見ると・・・

登山での、ガイド付き大量死亡事故だったり、
ネットで知っただけで
自分の知識だと思い込んでしまうことや
世の中にゴマンといる批評家達。
私の周りでは解体もろくに出来ないくせに
猟の途中で逃げ出す礼儀知らずな奴がいたり。

何かを一緒にやっている時、
努力、忍耐、義理人情が通じないと本当に悲しい。
誰かが誰かのために作用するということは、
何かしらの精神的なケアをともなっているものなのだが、
そういう手間暇を理解しない人が多い。

簡単に手に入るものに価値はないし、
すぐに飽きたなんていうのはおかしいと思う。
一つのものを完成させようとする時の姿勢、態度、謙虚さ、
そういうものが、圧倒的に不足して、
努力と忍耐は無視され、
あきらめと安直さが蔓延る世の中。


村上龍はこういった。

「人間は平等であり、 
 世界はフェアであるために 
 小説を書き続けたい」 



一行目を

前向きな人間に対しては平等であり、

に変更してみたい。
すべての人間がフェアになることはない。

もう、人を何かに誘ったり
感化させようという気力が無くなった。


ただ、石を投げれば気が付いてくれるかもしれない人に
見てもらえるような作品は作りたいと思っている。


写真集、完全に営利を無視した
プロジェクトになりそうです。

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